適切な医療に不可欠なカンファレンス

現代の医療現場で欠かせない要素のひとつがカンファレンスです。
これは職種にとらわれず情報共有を行うための打ち合わせで、特に入院設備を持つ病院では定期的に行われています。
入院患者の病状には個人差があり、必要な処置や入院期間が異なるのが一般的です。
適切な医療行為を実施するためには、医師や看護師、薬剤師などが集まって患者の情報を共有します。
これにより、もしものことが起こったとしても迅速な対応が可能になります。
過去には医師のみに患者の情報が集中する事例がありましたが、患者に関わる医療スタッフ全員に情報を共有することで患者本人や家族からの問い合わせにすばやく対応できるようになりました。

カンファレンスで共有される情報は入院中だけに限りません。
病状によっては、退院後もリハビリや介護が必要になる事例もあります。
そのため、患者の退院後の生活を見据えて作業療法士やケアマネージャーなどをふくめたカンファレンスが開催されることもあります。
患者の家族にも生活上の注意点などを伝えるのが一般的なので、患者本人は安心して自宅での生活を再開できるしくみです。
退院すると基本的には入院していた病院とのつながりが薄くなりますが、通院が必要な場合は近隣の医療機関に紹介状を出すのが通例です。
カンファレンスは医療スタッフがスムーズに仕事を行うための取り組みですが、結果として患者が適切で安心な医療を受けられるようにするねらいがあります。
経験が浅いスタッフも積極的な態度で参加しましょう。